うさじんぐう
所在地:大分県宇佐市南宇佐2859
工事名称:宇佐神宮 本殿 修理工事
工期:2012年11月13日~2015年3月16日
「宇佐神宮」は、大分県宇佐市南宇佐に鎮座しています。内院、外院の二棟から構成され、間に樋を通した特徴のある本殿は「八幡造」と呼ばれ、第一殿から第三殿まで3棟が並び、国宝に指定されています。
一之御殿に八幡大神[誉田別尊(応神天皇)]、二之御殿に比売大神[多岐津姫命・市杵嶋姫命・多紀理姫命]、三之御殿に神功皇后[息長帯姫命]が祀られています。奈良時代に神仏習合の先駆としての歴史があり、東大寺大仏の建立には豊前国宇佐郡の八幡大神が「すべての神を率いて必ず成功させよう。銅の湯を水となし、わが身を草木土にまじえても障害を除こう」と託宣し、大仏完成後は奈良の都に入京し、大仏殿に向かう様子が東大寺の絵巻に残されています。
【平成大修理】として進められた「国宝宇佐神宮本殿保存修理工事」の概要は、屋根檜皮葺の葺き替え、社殿の漆塗・彩色の塗り替え、錺金具の水銀鍍金(めっき)・金箔押(漆箔)補修、羽目板、亀腹の漆喰の塗り直し等です。(株)小山社寺工業所が全体の工事と専門の屋根葺替え工事を施工し、弊社は漆塗、彩色、錺金具、樋の金箔押(漆箔)を施工しました。
約30年ぶりの修理が終わった本殿は、屋根の鬼板や箱棟(はこむね)の銅板、新しい檜皮(ひわだ)の色や曲線と漆塗、錺金具の金箔、漆喰の白が見事に融合し、輝いています。
文化庁、大分県教育庁、宇佐市教育委員会、設計・監理の(公財)文化財建造物保存技術協会のご指導のもと、宇佐神宮のご担当の皆様、小山社寺工業所の皆様、関係者皆様のご協力により無事に竣工を迎えられました。